2015年12月30日水曜日

『Miles Davis Volume 2 』BLP 1502

 













  • マイルス・デイヴィス - トランペット
  • J・J・ジョンソン - トロンボーン
  • ジミー・ヒース - テナー・サックス
  • ギル・コギンズ - ピアノ
  • パーシー・ヒース - ベース
  • アート・ブレイキー - ドラムス

  • Tracklist
    Take Off   
    Weirdo   
    Wouldn't You   
    I Waited For You   
    Ray's Idea (Alternate Master)   
    Donna   
    Well You Needn't   
    The Leap   
    Lazy Susan   
    Tempus Fugit (Alternate Master)   
    It Never Entered My Mind

    Label: Blue Note BLP 1502
    Format: Vinyl, LP, Compilation, Remastered, Mono
     Country: US 
    Genre:Jazz
    Style:Hard Bop, Bop
    Year:1956
    Notes:
    Some releases contain tracks from Miles Davis - Volume 1 and vice versa.
    Some releases contain tracks from Miles Davis - Volume 2 and vice versa.
    Miles Davis Volume 1 & Volume 2

    2 LPs, 23 tracks, an hour and a half of music, 3 sessions spread over 3 years. These recordings constitute the entire output of Miles Davis on Blue Note with exception of his later, Columbia-era session with Cannonball Adderley, Somethin' Else in 1958.
    The material runs the gamut from straight bop (Dizzy Gillespie’s “Woody’n You”) to complex Birth Of The Cool-style arrangements (J.J. Johnson’s “Enigma”) to standards (“How Deep is the Ocean” by Irving Berlin) to a Swedish folk tune (“Dear Old Stockholm”).
    Many of the tracks are familiar tunes masquerading under different names: Jackie McLean’s “Donna” recorded for Prestige the previous year as “Dig”, “Take-Off” is actually “Deception” from the Birth of the Cool sessions (which itself is based on George Shearing’s “Conception”), “Lazy Suzan” is Tadd Dameron’s “Lazy Bird”, “Weirdo” would be re-recorded just a month later as “Walkin’” and then return even later as “Sid’s Ahead” on Milestones.

    アルバム・ストーリー
    "コールド・ターキー"というらしい。ドラッグ禍から自力で脱出する荒療治。マイルスは父親所有の農場の一室に閉じこもり、ドラッグ癖を断ち切る決意をかためる。部屋の鍵は外からかけられた。禁断症状に耐えること丸12日間、ついに脱出できたときは「身体中からチキン・スープみたいな臭い、がした」 (マイルス)

    歴史はすでにマイルスのために書かれていた。1954年2月、ニューヨークに戻る。5番街25丁目、安宿アー リントン・ホテルにチェックインする。そこにホレス・シルヴァーがいた。25歳のピアニストは住居代わりにその安宿に長期滞在し、一室しかない狭い部屋にグランド・ピアノを持ち込んでいた。すでにアー卜・ブレイキーから紹介されていた2人はたがいの部屋を行き来し、やがて1台のピアノを囲むことになる。

    「いつでもレコーディング出来るぜ、アルフレッド。ピアノはホレス・シルヴァーだ」。受話器を取ったライオンの耳に、なつかしいハスキーな声が聞こえる。さらにマイルスはトランペット、ピアノ、ベース、ドラムスという最少の編成で演奏したいと伝える。完全に立ち直ったことを知らせるためのワンホー ン・カルテット。ドラッグ中毒だったころは何人ものオンナから金を恵んでもらっていたが、なかでもいちばん献身的だった「キム・ノヴァク似のスケ」 (マイルス)のために曲もつくった。《レイジー・スーザン》、世話になったな。マイルスのブルーノー卜におけるレコーディングではじめてルディ・ヴ
    アン・ゲルダーが起用される。そのハッケンサックのスタジオに、約2週間前シルヴアーと『バードランド』で共演したクリフォード・ブラウンが表敬訪問に現れる。ピアノを弾くシルヴァーを囲んで2人のトランペッターがにこやかに談笑する写真が残されている。

    《ザ・リープ》はこのトランペッターが完全に復調したことを、《イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド》はバラードにおける表現力の非凡さを示す。マイルスとライオンが交わした約束は、この54年のレコーディングをもって皆突なかたちで終わる。だが物語はつづいていた。第2章、そして最終章は4年後、またしても唐突なかちで訪れる。『サムシン・エルス』(1595)。



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